2013年2月26日火曜日

もう一つのノルレボ物語(10)親鸞は弟子一人ももたず

親鸞は弟子一人ももたずそうろう

浄土真宗を開いた親鸞は「自分は弟子を一人も持たない」と語ります(『歎異抄』)。
その正確な意味については解説ページがありますので、
詳しく書きません。
マホメットにも、カルビンにも同様な思想が見られます。
神(仏)の力が偉大であれば、
人間同士の関係がフラットになるのは理解できるところです。

ん?なんでそれが緊急避妊やノルレボの話しと関係あるんだ?

と疑問に思われるだろう、
簡単に理解してもらえないだろうと、
私も思います。
ツイッターでは、しばしば福澤諭吉についてつぶやいています。
諭吉もピルとは関係なさそうですが、
私の中では親鸞・諭吉・ピルは繋がります。
このことについては、おいおい書いていきたいと思いますが、
ひと言で言えばピルの受容と精神的風土は密接に関係しているとの見方です。
プロテスタンティズムの精神とピル。
それが私のピル発見の原点でもあるのです。
私から見ると、
日本のピルは神なき国のピル
にみえるのです。

話を少しずつ本題に戻します。
ノルレボは、日本の中絶を1/4に減少させる可能性を持っています。
1/4削減ではなく1/4にすることができるのです。
大げさな言い方をすると、女性にとって神様のような薬です。
その恩恵を全ての女性が受けれるようにしたい。
私は緊急避妊をこのように語ります。
このように語る私は一人の「凡夫」であり、
「同朋」に語っているのです。
語る人ではなく、偉大なのはノルレボだからです。

一方、神の代理人がいることがあります。
カソリックで教会は神の代理人であり、
代理人は権威を持ちます。
日本は神なき国なので、代理人の権威はもっと大きくなります。
ノルレボについて言えば、代理人は厚労省だったり家族計画協会だったりします。
緊急避妊の代理人には、代理人の事情があるのでしょう。
代理人が代理人の事情で緊急避妊について語っていることは、
次回のエントリーで書くことにします。

神には親衛隊がつきません。
「凡夫」には一人の弟子もいません。
ところが、神の代理人には親衛隊がつきます。
これもお決まりです。
家族計画協会は「OC for me」キャンペーン以来、
親衛隊作りに取り組んできました。
その流れの中で低用量ピル普及推進委員会が作られました。
いわば官製ユーザー組織であり、親衛隊です。
親衛隊の身上は忠誠です。
ピル処方時の検査に5万円かかろうと、
どのような問題があろうと、
問題点については何も語らず、ひたすらバラ色のピル生活を語ります。
もちろん、ノルレボの持つ問題について発言することもありません。
緊急避妊薬の「遠ざけ」政策に協力しながら、
ピルユーザーの反発を封殺する役割を果たします。
このようにして、代理人を中心とした行政・メーカー・学会・病院
そしてユーザーまでまきこんだ共同体が出来上がります。
これは緊急避妊薬に限ったことではなく、
日本の保守主義の源泉であるように思われます。

親鸞は弟子一人ももたずそうろう

白衣の神父を見るにつけ想い出す言葉です。
ノルレボの代理人である白衣の神父は、
神(ノルレボ)の何を語り何を語らなかったのでしょうか。

もう一つのノルレボ物語(11)に続きます。

2000年に起きた異変
緊急避妊フィーバー
「適正使用」路線の第一歩
ソフィア狩り
プラノバール潰し
ノルレボ高価格の舞台裏
奇妙な親切
乱用幻想のプロパガンダ
良心的医師の悲鳴
親鸞は弟子一人ももたず
隠された情報
「適正使用」の代償

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